アニメーターは個人事業主だが、労働者と認められる可能性は高い

最近都度取りざたされる薄給で過酷な職種、アニメーター。
自殺する人や賃金問題が取り沙汰されることが少し多くなった気がする。

アニメーターはアニメ製作会社個人事業主契約であるといわれている。
交通費も雇用保険も厚生年金は無く、もちろん年末調整や税金の納付も自分で行わないといけない。
それで年収100万円台は死ねと言われているようなものだ。
アニメの製作は1日もはやく自動化が進んでほしいと願う。

ではアニメーターが毎日6時間残業で日曜日しか休めない、いや日曜も返上で仕事で月に数日しか
休めず病気になった、重症や重病、死亡したらどうなるのか。サービズ残業を要求された場合は?
アニメーターは個人事業主だから、アニメ製作会社は責任を問われない。
しかしそこで諦めてはならない。
「弁護士ドットコムニュース」2012年04月17日号の記事で「労働者と変わらない実態」があれば
労働基準法が適用される、としている。
事実、同じように個人事業主扱いされているタレントが一方的な契約解除だとして訴えられる裁判では
「マネジメント契約といえど労働者と言え、自由に退職できる」と労働基準法の適用ができると
判決が出ている。


長年アニメーターを個人事業主扱いしてきたアニメ製作会社は態度を見直す時がすぐそこまで
きているように思う。
じゃあ固定給や時給制にした場合、30分あたりの製作費1000万円が2倍3倍またはそれ以上に
なる可能性は十二分にある。アニメDVDの値段も上がることは必至だ。
最近、ワタミが大赤字になったことで「師なない程度の給料にしただけで、この赤字。利益元は
薄給制度でしかなかった」と批判されている。本当の意味で経営効率化が図れてなかったのだ。

アニメ製作会社も同様なことが言えるだろう。
コスト高を避けるため完全出来高制にしているが、それは経営効率化ができているとは言えない。
開発費には莫大な費用がかかるのは必至だが、一番締める割合の高い動画をほぼ自動化する
システムを作るべきだ。(実際いくつかは半自動化ツールはあるのだが)
動画だけで30人、50人働いている実情を鑑みると、これを5~6名まで減らせるシステムが
欲しい。そうなればアニメーターを社員として雇え、賃金面で随分改善できるはずだ。

ピクサーやディズニーのアニメーターやCGデザイナーは年収1000万円ほど稼いでいる。
それは作品を全世界配給しているからで、日本は殆ど日本国内向け商品としてしか配給してない。
配給エリアを全世界展開をしない、ただ字幕をつけて一部の日本のアニメファンに売っているだけでは
本当の経営努力があっているとは言えない。

日本のアニメーターも年収1000万にしろとはいわない。せめて年収400万は稼げる
環境にすべきで、残業は減らし、土日は休める体制にすべき。




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