声優のギャラはこれでいいのか?は、簡単に論じるべきではない。

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    作品タイトル数
年代 作品タイトル数 エピソード数 movie TV ova その他
1910年代 33 33 32 0 0 1
1920年 112 115 53 0 0 59
1930年代 227 227 114 0 0 113
1940年代 153 157 110 0 0 43
1950年代 128 136 82 1 0 45
1960年代 367 14,273 116 241 0 10
1970年代 437 18,121 190 238 0 9
1980年代 1,181 22,738 355 439 376 11
1990年代 2,317 34,246 494 741 1,062 20
2000年代 2,970 47,267 382 1,633 924 31
2010年代 5,319 37,612 718 2,251 1,680 670
2020年 60 47 5 47 4 4
不明 7 0 0 0 0 7
合計 13,311 174,972 2,651 5,591 4,046 1,023

(参考)「アニメ大全」とは – 『アニメNEXT_100』< http://anime100.jp/jpn/animedb >

 

声優人口、20年で約4倍 男女ともに最多更新「声優名鑑」370人→1562人 | ORICON NEWS
<https://www.oricon.co.jp/news/2186741/full/>

 

上記2つのデータを額面通り受け取った場合だが、2010年台は年平均500本以上と凄まじい数。

一方アニメ声優の数は「声優名鑑」に掲載される人が対象だが2000年対2020年で
4倍に増えている。

更に一般的に円盤と言われるDVD、BDソフトの全体的な売上げは上がるどころか落ちている。オマケを付けてやっと売れる程度と言われている。
そういった中で製作費に限りがでてくる。

 

1.声優個々人のスキル、話題性に見合ったギャラかどうか

さて声優のJrランクとランク15は15000円/本だが、これがランク18になると18000円になる。でもこれが「簡単には出来ない」と仰っているわけだが、報酬(ギャラ)を定めるとき登用する声優のスキル(演技力)と話題性(タレント性)がカギになる。

同じランクでもAさんは演技力抜群だが話題性が低い、BさんはYoutuberとしても活躍してて話題性があるが演技力がも1つ。と言った場合、採用する側の悩みどころになる。
もっと言えば同じランクでもスキルも話題性もイマイチな人には、ランクに見合った報酬は払えないとなる、そういう事情が出てくる。

声優といえど俳優であり、話題性も求められる。1本2万円としてその価値がない人には払えないと制作側が思ったとしたら。その人はスキルと話題性見合いで値を下げるしかない。

何が言いたいかというと、ランク20の人は皆おなじスキル、話題性を持っているのか?ということ。

 

2.見積もりができないアニメ制作会社

「制作」はプロダクション、元締め、プロダクトオーナー、発注企業を指す。

ある声優Aさん(ランク20、ギャラ2万円/本)としよう。

オーディション応募時にAさんのランク、ギャラは分かっている。

監督やプロデューサーは惚れてAさんを採用したとする。しかしプロデューサーはAさんのギャラは満額払えないのでAさんに2千円値引きしてくれないかと言ったとしたら。

問題なのはAさんに値下げ要求したこともそうだが、18000円しか払えないのに2万円の人を採用したのかである。

そこはプロデューサーが発注企業にランク20のAさんを採用したい、きっといい作品になると言って納得させて2万円払えるように交渉するのが筋である。

また18000円しか払えないなら、その枠の中で声優を決めるべきだ。

というより「見積もりを作らないのか?」

出演は10キャラ、メインが3名いるとする。一人あたり幾らが必要で、小計いくらの予算が必要になるのか。普通なら出すはず。それすらやってない気がする。

 

3.ランク制度の終焉

 あるトークショウで、ある声優事務所の経営層が

 「ランク制度は廃止にすべき」と語っていた。

 いろんな点でランク制度が足かせになっているという論だった。

 ランク制度はそもそも声優が芸能界における立場が弱く、ギャラが今以上に買いたたかれていた時期だったときに設置された制度。

 でも今は当時つまり3~40年前は全く違う。

 5歳の時の服を30歳になった自分が着れるはずがないのと同様、身丈に会わない制度をいまだに続ける合理性はどこにもない。

 

 

俺はもっともっと声優はTVや映画や舞台やラジオなどいろんなメディアで活躍すべきだと思っている。

しかし現実的には相当売れっ子でもなければ出演やレギュラーは得られない。

 

声優同士や声優事務所が団結して、よりよい声優業界、働きやすい声優業界について5年10年もっと時間がかかるかもしれないが話し合いを続けていくしかない。