映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』オフィシャルサイト
<https://wwws.warnerbros.co.jp/thebatman-movie/img/top_color.jpg>
を見てきたので感想というか愚痴というか。
マット・リーヴス監督作で好きなのはスティーブンセガール主演の「暴走特急」。
ここでリーヴス氏は脚本家として入っているので正しくは監督作ではない。
その後は猿の惑星、クローバーフィールドなどで名を馳せている。
上映時間2:53と長い作品だが、前半30分は正直眠たい内容だった。
前置きというよりはただダラダラと映像と音楽を流しているだけという感じ。
1時間がすぎてからようやく物語が進み始める感じだった。
キャラクターはメインのバットマンにとどまらず、ノーラン版には出てこなかった「リドラー」に、キャットウーマン、ペンギンが登場。更にペニーワース、マーサ・ウェインも登場するところは往年ファン還元なのかなと思う。
この作品はどちらかと言えば社会はネタ寄りではあるがノーラン版と比べるとかなり弱い。いまの社会風潮に疑問を投げかけるというよりはブルース・ウェインの内面的なところを描こうとしているのかなという感じ。
特筆すべきはリドラー役の「ポール・ダノ」のアベマリアの歌が超絶にうまい。
ポール氏は12歳でブロードウェイ出演というキャリア持ちという点からして、納得。
ストーリーではリドラー。
リドラーはこれまでの他作品では緑の服を着ているが本作では普通の恰好。
個人的にはゲーム・アーカムシティ、アーカクナイトでは難問奇問を出して割と苦労した記憶があるが、本作ではリドラーは幼少期は孤児でブルースの父トーマスが世話をしていた孤児院に入っていたが、トーマスが市長選当選のために企てた悪事に注力したために自分は路頭に迷い苦労をしトーマスの息子ブルースに復讐を企てた。というストーリーになっていたが、ここが割と丁寧に描かれていたのは好感が持てた。
さて。
シリアスに描くには全体的に音楽が多すぎる。ぜんぜんSEだけでやっていけるのになんでこんなに音楽入れた?感。
リドラーを捕まえた後の話は延長戦の部分だが、逮捕されるのを見込んでリドラーが防波堤を爆破して洪水になるというのは稚拙に感じた。そうはならんだろとw
最後、キャットウーマンと途中までタンデムで走り別れた後にサイドミラーで見えなくなるまでブルースが彼女の姿を見ていたのはうーん要らんだろ?って思った。
そこはあっさり仕上げたほうが視聴者にはよかった気がする。
またリドラーが隣の囚人と大笑いしていたが、これは明らかに相手は「ジョーカー」。
エンドロールの最後に「つづく」的なクレジットを残して終わったので、THE BATMAN2というのがあるのだろう。
繰返すがシリアスにするなら音楽は極力抑えるべき。ミュージカルにする気がないなら多すぎる。
正直、ブルースの物語にするのか、バットマンの物語にするのか、ゴッサムシティの物語にしたいのか、現実社会へ一石を投じたかったのかがハッキリ分からなかった。
100点中65点くらいだろうか。
2作目も考えているようだけど、ノーラン版でも最初のビギンズはブルースの苦悶だけでも1つだったがダークナイトで180度変わったし、なぜビギンズが必要だったのかも理解ができた。このように2作目で化ける可能性に期待しておきたい。