VTuber、既存ベンダー遅き参入の理由は権利問題

www.oricon.co.jp・・・だと思う。

ホロライブ(COVER(株))、にじさんじ(いちから(株))は2015年以降に会社設立している。起業の時点からVRバーチャルアイドル事業を主体として生まれていて、

3Dキャラクターや配する声優・タレントも独自に擁していることもあり、権利問題が生じ難く、ほぼ独占的な権利を持っている。

一方、先日アイマス星井美希の生配信を行ったバンダイナムコは既存IPを利用、ブシロードも自社IPを活用する形だ。しかし起用する声優らはホロライブやにじさんじのような無名な声優やタレントではなく、既にアニメやゲームで有名な方々を採用すると思われ、その分コストは前者2社と比較して高額になるばかりか、各種権利の調整も必要となりかなり大変だということは想像し易い。

ネームバリューや知名度、スタートアップからの走りだしは最初から高収益を上げれそうな印象はあるが、特に権利問題の点でハードルが高そうに思える。

 

ホロライブもにじさんじの中でトップを走るVtuberはほぼ毎日動画を上げ、生放送をYoutubeを中心に行っている。この点は知名度ある声優やイラストレーターを採用するバンナムブシロードにとってはかなりハードルが高くなると思われる。なぜなら毎日動画配信や生放送やられたら1ケ月に数千万~億単位のコストがかかってしまうからだ。これにベンダーがどこまで本気で資金を注ぎ込むか次第。

ただし既存ベンダーの強みは、コミック、小説、アニメ、楽曲、映画など元々インフラを持っているので一気に立ち上げることが出来る体力がある。つまりホロライブやにしじさんじを一気に追い抜くだけの体力がある。ここは大きなメリットだし勝算を見出せる部分だと思う。

 

気にしないといけないのは、ユーザの違いをちゃんと把握できるかどうかだ。

VTuberもアニメ漫画オタクマーケットにあると思ってしまうだろうが、重なっている部分もあると思うが、たぶん購買層は既存アニメや漫画ユーザとは違うはずだ。

またアイマスラブライブにしても声優は顔出しをし、リアル音楽ライブも行っているのに対し、VTuberは声優の本名も誕生日もちろん顔出しもしない。限りなくほぼ100%パーソナリティだけで成り立っている。

雑談トークは多いが、やはりゲーム実況プレイ放送は魅力の1つにしており、時折りユーザー参加型で放送を行うことも珍しくない。

こういったことを既存ベンダーができるか?というと色々越えなければならない壁が多い気がする。

チャットもそうだ。昨今twitterでの暴言問題が深刻化しているが、フィルターやユーザーブロック機能はあるものの基本的にどんな発言でもできる。事務所に所属する声優をほぼ無防備なチャット上に晒すのは非常に危険性がある。

 

どんな事業でも必ず成功する、最低10年持つ、っていう約束は無い。

彼等は周到な計画をもって挑むだろうが、本当にVTuberが市場になるかは分からない点も含めて、単に今のトレンドだからというだけでなく、将来を見据えた計画と、Vtuber界をどう育てたいのかをよく考えて欲しい。