声優業界は自身を見直すべき

[大塚明夫「声優の大多数が仕事にあぶれる理由」 | テレビ | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準]
(https://toyokeizai.net/articles/-/321702)

[声優に憧れる人が知らない「厳しい収入事情」 | テレビ | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準]
(https://toyokeizai.net/articles/-/321704)

[声優の収入事情!給料と年収について | 声優業界情報局]
(https://www.amgakuin.co.jp/contents/voice/column2/debut/become/income)

 

https://twitter.com/Megumi_Ogata/status/1211600875526840321?s=20

 

緒方恵美さんは自身のツイートで大塚さんの発言を称賛しているが、大塚さんが語っている内容は既出のものばかりで新鮮味はない。また声優業界、アニメ業界を鋭く切りさばいたような内容でもなく、単にこれから入ろうかとしている人に対する脅し文句にしかなっていない。

 

2019~2020年の年末年始にかけていわゆるアイマス声優と言われる方たち次々と結婚発表をし、中には現役野球選手と結婚発表するなどハッピームードが蔓延した。

ハッピームードがある中での大塚さんの発言(記事)は勝って兜の緒を締めよといわんばかりのもので効果はあると思っている。

しかし。
俺は大塚さんの発言は前述の通り既出情報の二番煎じであって新人または就学中の学生に対する脅し文句にしか聞こえない。
声優といえど芸能人であるから個人事業主という立場になっている。所属事務所はあくまで職業斡旋業としての位置づけ。

 

いまある声優業界の問題、課題はいくつかある。

デビュー直後から売れる声優がいるが、売れる声優であっても当面はランク付け報酬しか得られない。この点についてある声優事務所トップはデビュー3年ギャラ固定は悪しき仕来りだと断じている。売れる人は相応のギャラを得られるべきだということだ。

 

2つ目に、声優本業だけでなくCD、ラジオ、ネット放送、コンサートが前提の今。
現実的に声優だけで食っていくのは困難である。
大塚さんの記事にあるように3ヵ月で出演料18万、二次使用料で42万で合計60万になるが1カ月あたり20万円にしかならない。
ここは30年前と異なるだろうが、めぞん一刻の響子役の島本須美さんは「レギュラー1本では食べていけない。最低でも2本。それでもアルバイトしないと無理」と語っていた。山口勝平さん(らんま1/2など)もこの発言に頷いていた。

今はどうかといえば、副業が認められないほど声優業だけでなく、歌、ラジオ、ネット放送、コンサートとびっしりとしたスケジュール感。もちろん休みはもらえているのだろうが、それでも10連勤20連勤になることもあるのではないだろうか。

もちろんラジオやコンサートは売れてこそ貰える仕事だと思うが、20代だからといって酷使されれば身体も心も苛まれる。そう言う状況が良いとはとても思えない。

 

3つ目は、やはり国内に向けた限定的活動。

これはアニメに対しても言えることだが国内だけの活動ではせいぜい頑張ったところで1,000万人が上限だとおもう。(過去のいろんなデータを見て思っている)

やはり世界に向けてどんどん発信し、活動範囲を広げていかないと、更なる発展は無理だと思う。
幸い、日本の芸能コンテンツはアジア地域では割と受けがある。中国や韓国は対日制裁的な機運があるので自由に日本のコンテンツを中韓で放映するのは厳しいと思うがそれでも時間で解決していこうとすべきだと思う。
(酒井 法子や蒼井そらが高い人気を示しているように可能性はある)

 

どんな世界でも食っていけるようになるのは上位10%20%の人でしかない。
その証拠にほとんどの人はサラリーマンである。サラリーマンという共産主義の中にいるから食っていけるのである。これが完全な成果主義なら企業に属していても食っていける人は同じ率しかいないだろうと思う。
故・永井一郎さんが1988年『オール讀物』で「磯野波平ただいま年収164万円」を寄稿した。あのサザエさんに出演していた方でさえこの報酬。30年以上前とはいえこの報酬では生活できるとはとても思えない。

 

アニメ業界にも闇があるように声優業界にも闇が多くあると思っている。

現存しているランク制、3年間はジュニアランクに属するなど今となってはシステムが古くてついていけなっている現状。

報酬はいいが休みほぼなしの状況。など、声優業界もシステムを一新していかないと行けないのに変わろうとしていないように俺の目には映る。

 

大塚さんは東洋経済の取材に答えているだけで独自で発信しているわけではないが、メッセージを送るべきは新人ではなく業界に対して意見すべき立ち位置ではないか?と疑問を感じる。

2019年のアニメ本数は200本近くある。劇場版やTVシリーズ以外 スマホゲームなども含めれば300本近くあるのではないだろうか。

大塚さんは300のイスにと言っているのは実際の案件数が根拠だと思うが、300本ではなく600本、1000本以上の仕事を作るべきところそこで止まっているのは、やはりアニメ製作会社のキャパだったり、アニメやゲームを作っても配給インフラが不足してる等の問題があるからだと思っている。

 

https://twitter.com/Megumi_Ogata/status/1211600875526840321?s=20

https://twitter.com/Megumi_Ogata/status/1211600875526840321?s=20

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