長寿アニメで考える声優の扱い

最近も5年以上続く長寿アニメの声優さんが亡くなられることが目立っている。
昭和時代から続いているアニメだと声優さんが70歳以上の高齢であるケースは珍しくない。

*所詮アニメは二次創作

もちろん原作なしの完全オリジナル作品の場合は別だが、大抵は漫画や小説といった
オリジナルが存在している。ならばアニメは二次創作の作品と言える。
だったらオリジナルを監督がどう表現するか?なので、同じオリジナル作品を扱ってても
監督によって声優が変わることは何らおかしいことではない。と、俺は思う。

サザエさんのような、30分の間に2話、3話入っている場合、AパートとBパートで監督が
異なるケースもあるが、殆どのアニメでは監督はシーズン単位で同じ人物。
ポポプピテックがA、Bパートで声優を変えていたが、同じ声優ばかり使うのではなく、
監督が思う声優を当てて作ることを真剣に考えた方が良い。

看板声優が変わって大きく成功したのはドラえもんだろう。
俺が知らないだけかもしれないが、声優がほぼ丸々変わったのにクレームらしいクレームは
聞いたことが無い。
逆に失敗していると感じるのは、ルパン三世
山田康夫氏亡きあと、ものまねタレント栗田貫一氏を招いたものの、
声が似ているが故に細かい部分の違いが逆に際立ってしまった。
五右衛門、峰不二子の声優は3代目になっているが、次元大介小林清志氏がずっと配役されている。
小林氏は今年で84歳という超高齢である。まだ現役であるのは驚きでしかないが、
いくら体調管理を徹底されているとはいえ、さすがにそろそろという気がする。なので
ルパン三世を今後も続けるのであれば、全体を総入れ替えしたほうが良い。そう思う。

最近だとリバイバルセーラームーンカードキャプターさくら等、1990年前後のアニメが
復活してきているが、これらも、当時の声優は存命だし声優さんは40~50代前後とまだ若い。
イメージを崩すのが怖い、スポンサーから文句がでるからという理由があるのだろうが、
それでも監督が異なればその監督が思う声優を当てるべき。

これは監督の意向を尊重すべきだという意味と、結果的に作品の延命にもつながると考えるからだ。
もちろん声優を変えることは失敗した時のリスクは小さくはない。音響監督の手腕に委ねる部分も多く
監督と音響監督の間に齟齬があると、とてつもない事になりかねない。
そのリスクがあっても、俺は監督が変われば声優も変えるべき。と考える。