作者は本当はどう思っているんだろう

ふと思った。
もう20年近く前の作品。桂氏がリアル路線に入る境目当りの作品だ。

確かウィキペディア情報だったと思うが、当初作者はバッドエンディングで話を終わらせたかったようだ。
しかし多くの読者がハッピーエンドで終わらせるよう強く懇願していたため、作者はハッピーで終わらせることになった。と聞く。

桂氏は月並み的なやり方でストーリーを終わらせたくないと考えているようで、つまりは他人と差別化できる作品をつくりたいと考えているようだ。
しかし電影少女は、出版社側の指示を受けて自分の意図とは違う終わらせ方をした。ということになる。

読者はそれでいい。しかし作者側に立てばこれでいいのだろうか?と言う思いもある。
作品は商品・製品であるという考え方で「差別化」を考えるのは有りだと思うが、本当にそれはベストチョイスなのか?と俺は感じる。


そもそもこの作品に限って言えば、純愛ってなんだよ?というところから話をしなければならないわけだが、セックスを描かなければ純愛だという言い方があっているならその考え方は間違ってる。とハッキリ言える。

読者の希望を聞き入れることが良いか悪いか。それは鉄腕アトムを始めとする多くの作品が示している。
電影少女に限ってはハッピーエンドは多くの人に受け入れられたが、消費者に認められることは商品としての存在価値は高まるが、芸術作品としての価値としてどうなの?というところは強い疑問を持つ。



Amazon.co.jp電影少女 1 (ジャンプコミックス): 桂 正和: 本
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