アーキテクチャー不在

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半年くらい前だろうか。あるトークイベントを見に行ったとき、宮台真司氏がゲストであった。

最初は彼の武勇伝や猥談が炸裂していたが、次第に世の中の話になった。武勇伝や猥談は単に面白おかしくするためだけではないと気づかされ、彼の知識の広さと深さを知った。そこから宮台氏を時折ひも解くようになった。

 

IT、とりわけウェブアプリ開発において設計思想は日々変わって行っている。

1995年にWindows95と時期を同じにしてJava言語が生まれ、当時から仮想化の世界が生まれただけでなく「オブジェクト指向」という概念、設計思想が活用され始めた。
ちなみにオブジェクト指向自体は1967年であるから一般的になるのに30年近くを要している。
1988年にMVCが、Trygve Mikkjel Heyerdahl Reenskaug氏によって考案、論文発表。

AlanKay氏によって考案されたオブジェクト指向は、EricEvans氏によってより発展されていく。
2003年、ドメイン駆動設計(Domain-Driven Design)。その後、ヘキサゴナル、オニオンアーキテクチャ
2012年にobert C. Martin.氏によるクリーンアーキテクチャが生まれた。

乱暴に言えば依存するものと依存しないもの、動的なものと静的なものが区分けされ、変化に強い設計へと変遷している。

 

さて閑話休題

俺は世の中、社会、政治、経済も、より変化に強い形態になるべきだ。と考えていてそれはソフトウェア開発指向をほぼ真似れば良いとさえ思っている。
しかし。老害が強すぎるせいか旧態依然ままである。

宮台氏は社会学者であるから現在の事象は過去を紐解けばほぼ原因を追究できるという視点があって明確な解決策こそ示さないが現状が変わらないのであれば予測値(結果予想)を示すことは行っている。

けっして俺は宮台氏の書物を読み漁ってはいないし彼の2%も理解も読みもしてないと思うそれでも感じることがある。それが今の世の中に

アーキテクチャー不在

を強く感じるということ。

2021年時点のコロナウイルス問題しかり、全然変化に弱い。弱過ぎる。
これではいくら時間とお金を注ぎ込んでも埒があかないのは子供でも分かる。

多くの省庁が存在するが全て解体して1から作り直すくらいの気概がないと、今ある問題を解決することは不可能。