苦悶する漫画業界。

今回も有意義な1時間半だったと思える番組の1つだ。
小池氏はいつも異口同音に「漫画業界を」と、右肩下がりの現状を嘆いている。今回もゲスト神山さんが漫画業界を手助けして欲しいと繰り返しラブコールを送っていた。

今の世の中はネットがコモディティー化したことで情報過多になっている。誰もが評論家で、何年も苦労して作った作品を意図も簡単に解説付きでブログにアップされてしまう。

アニメや漫画業界に限らず言える事だが、本当は新入社員を育てる力のある大企業が人を育てることを放棄している。
有能な人材は渡米することはもちろん、中堅も中華や韓国がヘッドハンティングしていく。これじゃ後世の会社の屋台骨になる人を育てられるはずもない。
岡田斗司夫氏は「アニメーターの賃金が安いと叩かれるが、それはスキルのない人の賃金も含めた平均値を言っているだけで、及第点をもらえている人は普通に貰っている。アニメーター業界は完全出来高払いなのだから」とアニメ会社を擁護しているが、岡田氏の話をフォローしているアニメ業界人の発言を見たことがない。

中華は国が率先して漫画家やアニメーター育成を行っている。韓国はアニメ・漫画は知らないが、国を挙げて映画産業を後押ししている。日本は、廃案になったが箱物をつくって終わりにしようとしたくらいだ。


小池氏は番組で何度も「高校から育成過程をつくるべき」と今の政府のあり方、体制に批判的だ。
アニメ・漫画に限らずゲームもそう。「どうせガキのオモチャでしょ?」という頭ごなしの偏見が、業界がもう1歩進めない理由ではないだろうか。
漫画・アニメ・ゲームの分野に資金を投じれないのは、政治家が支援者から批判を浴びてしまうからというのも理由だろう。オモチャつくるのに血税を当てるとはどういうことだ!と言って来るのだろう。


真面目なのはいいが、それではTPP時代には勝てないどころか、どんどん貧困者が増えていくばかりだと思う。
自分の仕事でせいいっぱいなのは分かるが、大局にたって見て行動することの重要さを、もう1度考え直して欲しい。
でも考え直せる時間はもうない。今はなんでもいいから行動を始めなければ、30年後50年後の日本が地図からなくなってしまう可能性さえあるのだから。




[参考元]
小池一夫のニコニコキャラクタ​ー塾!~第8講:神山 健治~ - ニコニコ生放送
< http://live.nicovideo.jp/watch/lv83242682?ref=top >