何人たりと、人の価値観にとやかく言えるものではない

確かに相手が危険な行為に及ぼうとする時に、ダメだ!やめろ!と言わないのは、それはそれで無責任だと思う。
がしかし、基本的には相手の価値観に対して、周囲があーだこーだ言える資格は何人たりと「無い」。

生死の問題であったり、
お金の価値観だったり、
親兄弟のことだったり、
宗教のことだったり、
就職のことだったり、
などなど。

議論するのは悪いとは思わないが、相手の価値観を理解する必要はないと思う。
どうしても知りたい、理解したいというなら、知りたい価値観のプロシージャさえ分かって入れ良いと思う。
その価値観が良いとか、悪いとか。そういうものは時代時代によって変わっていくし、その人の人生の歩みを知らなければ完全に否定することは無理だし、そう言う立場にはないし、否定や称賛をすべきじゃない。


話し変わるが、先日NHKクローズアップ現代で日本の飲食チェーン店が中華進出して尽く失敗、挫折しているという話があった。
餃子の王将は出展したが地元の食文化に馴染まれず撤退して苦渋を嘗めたと言っていたが、これって地元のことを理解した上でのことじゃないよね?w
関西と関東のダシ、味付けが違うという話は太古からある話だが、餃子の王将は自分たちの価値観を押し付けようとしたに違いないと感じてならない。

ゲームでは、セガの名越氏が
「日本のFPSアメリカ、世界に受け入れられないが、だからといってアメリカのFPSを真似て作るのではなく、日本人目線で作ったものを受け入れられるようにしたい」
と言う感じの事をニコ生で語っていたが、これも餃子の王将と同じな気がする。

衣食住はその土地、文化、風習によって違う。
かつて日本における外国車が売れないのは日本の法習慣などに合わさないからだ!と言っていたことがあるが、それと同じことだと思う。つまり、相手国に合わないことを日本の企業は押しつけようとしている。

案件自体が終了してしまったが、アメリカに売ろうとしていた日本の新幹線の話だってそうだ。
結局予算面で頓挫したが、アメリカにはアメリカのお家事情があるのだから、それを理解せずに無理やり押し付けようとすると、そこでギクシャクする。

自分のやっていることに自信を持つことはいいことだと思うが、それはある形の上に成り立っているものであって、他の環境でもそうかと言うと違う。

餃子の王将の話だが、海老餃子を作ってヒットした!と語っていたが、なんか違う気がするよ。それでウチは中華で成功できた!なんて思っているなら、オカシイと強く感じる。


中華やASEAN諸国への進出に息巻くのは勝手だが、押し売りすると反感を買うことを自覚した方がいい。
10年20年と言う長い年月をかけなければ、本当に地元に根付く事は無理だと思う。
日本で商売が行き詰って来て辛くなってきたのは分かるが、だからといって傍若無人に振舞うのは感心しない。

まず相手目線に立つこと。それを忘れている気がする。