新技術が生まれることは良いこと。だけど


問題はそれが商業化できるかどうかだ。

1ha(約1反,約1000平米)は農地なら150万円前後のようだが、工業用地なら2~3倍の価格になる。
これは郊外地の参考価格なので都心寄り、立地条件が良ければ更に数倍~十数倍になるだろう。

1haで1万トンで、2万haで石油を自国需給出来るレベルになるというが、今ある耕作採草の休地は約30万haある。数だけで言えば簡単そうだが、それぞれが全部繋がってはいない。飛び地だったり、国道どころか道にも面してない土地もある。商業化するには効率化は語らなければならず、この記事が如何に安易な推論であるかが分かる。


これまでにも何度も私のブログ記事にしているが、どんな高度で無二な技術であっても、効率化や採算性といった商業化の点で折れてしまっているのが現状だ。

先日も東芝子会社のTMDがノート向け液晶製造から撤退すると発表した。理由は韓国製中華製の安価な汎用製品に圧されたためと言われている。ここでも見るように採算性つまり商業化としてメリットがでなければ、結局はTMD社のようなことになりかねないと結論付けられる。

新聞や雑誌、ネット記事ブログは話題性があれば何でもかんでも掲載する。しかしそれは何億光年も先にある地球型惑星を見つけたといって、移住計画しよう!と呼びかけているのに等しい。
記事の記者らには何の技術的根拠や査閲をしているわけではないから、当然短絡的な記事になるのだが。


ベンチャーを育てるためにその団体、個人を応援は必要だと思うが、それと商業化は別である。





asahi.com朝日新聞社):生産能力10倍 「石油」つくる藻類、日本で有望株発見 - サイエンス
<http://www.asahi.com/science/update/1214/TKY201012140212.html>