日本はマーケットでないと切り捨てる中華スマホ企業

部品こそ日本製を採用しているものの日本はマーケットとして関心を持ってないようだ。
逆にそれは日本国内メーカーにとっては敵が1人減って気が楽ではあるだろう。
しかし本当に気楽にしてていいものなのだろうか。

5年で売上げ1兆円になったのは、中華政府が海外製品を制限していたために
欲求の行き先がシャオミー社に集中した。中華13億人のマーケットだから
単純に人口の1割が購入層だったとしても1億台分の売上げが見込まれるわけだ。
1台3万円とすれば3兆円の売り上げがでることになる。
だから今後のマーケットを考えれば北米やEU、他の新興国に根を張るのが
先決だと考えるのは経営上妥当な判断だといえよう。

日本の場合はどうか。中華人口の1割しかいないわけだから、日本国内だけをマーケットにしていては
売上げは上がらないのは目に見えている。だから否応なく海外で売らないと話にならない。

シャオミーが1兆円をはじき出せたのは当然の話で、地の利を得た結果だと思う。
ただし今後世界で認められるかどうかは分からない。
記事中には認められているような書き方になっているが、OSはAndroidだ。
東のAppleと称賛されているが、AndroidOSでAppleが展開しているような
独自の世界観、ユーザビリティを構築できるかは疑問だ。
いい部品を使って造り安価で売っているというだけでは、突飛したものを消費者に印象付けられないと思う。

ドラクエとFFが住み分けられたのは両者ともに独特の世界観を構築できたからであって
もし同じような延長線上にあったら後発であるFF(FinalFantasy)はここまで成功しなかったと思う。
これと同じようにシャオミーが真に勝者といえるようになるにはまだまだ先のように思う。


ドコモとサムスンが共同開発した独自OS・タイゼンは早くも躓いていることを思うと、今後新たな
スマホ向けOSがでてくるのは難しいように思う。
事実、スマホ向けubuntuは完成することなく開発中止となり、FirefoxOSはauが採用するものの
明るい材料がない。とすると、第3者がでてくることなくiOSとAndroidOSの一騎打ちが続くのは
疑いの余地はない。

日本のスマホメーカーは液晶テレビと同じような末路になるだろうと思うし、実際そういう方向になってる。
液晶モニターメーカーならEIZOのような独自路線をゆく企業は大きな売り上げこそ出ないものの
安泰で居続けられると思う。しかし他の多売目的な製品・商品しか作らないメーカーは中華・韓国勢に
押されて売上げが更に縮小していく可能性は十分ある。

多くの日本メーカーが独自路線を打ち出せないのは、頭の固さだと思う。柔軟性がない。
売上げの成果よりも人付き合いを優先しがちな日本の企業は、新しいものを出すには
あまりに柵が多すぎる。
政府による規制緩和も必要だが、それ以上に自分で自分を縛っている暗黙の自主規制を取っ払わないと
入賞はできてもトップには躍り出れないと思う。


Yahoo!ニュース - 中国スマホメーカー、創業5年目で売上高1兆円の急成長 (朝日新聞デジタル
< http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150104-00000028-asahi-int >

中国のAppleことシャオミー(小米)5つのスゴイこと:MAE2014 - 週アスPLUS
< http://weekly.ascii.jp/elem/000/000/229/229740/ >

Xiaomi Mi 3 - Full phone specifications
< http://www.gsmarena.com/xiaomi_mi_3-5678.php >