アニメ産業を”俺様レベル”で考える

(アニメ製作スタッフのイベントの回想して勝手に書いてるだけなので)



今日はありがとうございました。
勝手に言わせて頂くと、客席はワークショップをやりたかった、彼女は飲み会を開きたかったという
なんともたまらない温度差があって、俺が好きなカオスを感じれてよかったです。

末席ながら私はソフトウェア開発に従事させて頂けているのですが、昨日まで通じていた話が
今日は通じないことがあるくらいソフトウェア開発、IT業界は日進月歩だと感じることがあります。
先日あるイベントでスタジオカラーに転職された技術者の方と会う機会があったのですが、
彼はサーバーエンジニア、つまりインフラを担当されている方という話でした。

アニメ会社はAIの導入はあるのでしょうか?過去の手書きセルアニメの良き技術は今後のアニメ製作に
継承されるのでしょうか又はより製作技術の高度化は期待できるのでしょうか?という話がでていました。

スタジオカラーへ転職された方の話を挙げましたが、アニメ業界も漏れなくIT化が進んでいて、
トロンやコブラ、ゴルゴ13を筆頭に1983年ごろから3DCG化が始まっています。
セルアニメは2000年ごろからパソコンを使った製作に切り替わり始めて、いまアニメカラーを使って
セルアニメをしている会社はほぼないという印象です。
けものフレンズのように3DCGを2Dアニメに転用するケースも生まれているので、今後は更にアニメ製作が
CG化、IT化していくのは目に見えていると私は感じています。

日進月歩とはいえAIに注目がきたのは今回で4度目の波です。
じゃあ明日から動画マンいらねーな世界になれるかというと、技術者やマンパワーの話を無視しても
無理だというのが実情だと思っています。
最近だとLive2Dがスマホゲームにも取り入れられていますが、正直どうなの?レベルで、諸先輩方に
云わせればまだまだウンコだと仰られるのではないかと思います。
何が言いたいかというと、確かに技術は高度に上がってきているが、見る側が耐えうるレベルに
ようやく達したのであって、作る側からすればまだまだ閾値を超えたレベルではないのが、いまのITじゃ
ないかと。
原画さえ書けば、また絵コンテさえ書けば、間の作業はすべて補完してくれるというレベルまでには
まだ数十年はかかるのではないか?と、私は思っています。

冒頭に客席はワークショップを期待といいましたが、やっぱりもっとワークショップが開かれてもいいんじゃ
ないかと私は思っています。
IT、ソフトウェア開発だと、実のところは求人や商品紹介なんですが毎日セミナーが開かれています。
私が知らないだけなのでしょうがアニメはそういう動きは無いように感じています。

月給5~6万円で働くアニメーターがいる状態は、諸先輩方からすれば日常かもしれませんが、
私から見れば異常な光景に見えています。
これをせめて月給15~20万円に引き上げるにはどうすればいいのか、諸先輩方は日夜考えて
おられるのでしょうが、それでもいろんなハードルがあって超えられていないのが現状なんだろうなと
私は感じています。

もし効率化が図れず多くのマンパワーが必要だということを非効率と呼ぶなら、この非効率を効率化
するにはどうすればいいのか、1時間で動画10枚作らないといけないところを5枚が限界だとしたら
どういうことをすれば10枚作れるようになるのか?を、異なる会社のスタッフや同人アニメーターらが
集まって考える場はあるべきなんじゃないか?と思うのです。

ITを使われるのはいいのですが、日本の国全体がそうなのですが、オープンソース化をもっと図って
さまざまなところを共通化していく動きは不可避だと感じています。

支離滅裂な話で申し訳ありませんでしたが、現場の方からすればお前何言ってんだバカか?と
お感じになられるでしょうが、外にいる私のような者からすると中で起こっていることが分からない分、
苛立ちと不安、心配をもっているということを強く感じてもらえると、アニメーターの給料問題も含めて
日本のアニメ業界が良くなっていくんじゃないかなと思っています。

有難うございました。