オーバーウォッチ、blizzardが目論むところ。評価するところ

オーバーウォッチの良さ。
それはゲームシステムだけではない。

1.シーズンパスがない
2.課金システムを強要するシステムではない
3.その場限りフレンドが作れるシステム


1.シーズンパスがない
  この手の中堅以上の商品になると必ずと言っていいほどシーズンパス(年4回のアップグレードサブスクリプション)が、2500~5000円くらいで売られることが多いが、オーバーウォッチはそれがない。
  しかしそれでも3か月に1度のアップデートがあり、しかも完全無料。

2.課金システムを強要するシステムではない
  トレジャーボックスというガチャシステムがあり、5個入り540円~50個入り4,320円まである。
  しかし。
  トレジャーボックスは通常ゲームプレイでレベルアップ毎に1個手に入る。それだけではなく
  イベントを熟すことで週3~4個追加で得ることが出来る。
  アイテムはスキンなどのグラフィック追加で、アイテムのグレード(レア、通常)こそあるが、
  ソシャゲのような無いと高い点数を稼げなくなるとかっていうのが無い。

3.その場限りフレンドシステム
  「チーム維持」は3~4か月前に実装されたシステムではあるのだが、
  野良でマルチをやる場合、なかなかゲーム内で仲間、友達、フレンド関係をもつのは
  厳しかった。この敷居を一気に下げたのが「チーム維持」ボタン機能だ。

  一時的なフレンド機能なので、ここから常時フレンド関係になるのはかなりハードル高いと思うが
  それでもここがきっかけになる人はいるんじゃないかと思う。

4.お名誉投票システム
  ゲーム(試合)が終わるとプログラムが選んだ優秀者5名までの中から、自分が評価したい人を
  1名選ぶ、しかも自分が上がっている場合は自選もできるという、お名誉システムがある。
  5人から選ばれるとEpicとされ、10名から選ばれるとレジェンダリーという称号が与えられる。
  しかし。
  表彰されたからといってアイテムを得られるわけでも何でもない。そこがとてもいい。
  何かアイテムが残るならその数で競ってしまうが、残らないので競いようがないわけだ。


日本のスマホゲー、ソシャゲ―は、有ろうが無かろうが金を搾り取ることしか考えない。
しかしオーバーウォッチはソシャゲ、課金ゲーの要素こそあるが、ここに対する依存度が
本当に低い。つまり課金しないと相手に負けてしまう、ということが限りなく低い。
いや無いと言っていいほどなのである。

じゃあどうやって儲けだすんだよ?って話になるだろう。
2016年末現在で480万本(全世界、PS、XBOX、PC)というセールス。
実は昨年10月頃は300万弱だったのだが、それが年末に伸びたのだろう。

blizzardはオーバーウォッチを韓国を中心にプレゼンをやっていた。
実際ゲームキャラクターは日本のアニメを強く意識しているのが分かることから
韓国を中心としながらもアジア圏を強く意識しているのが分かる。

韓国中心にした販促や無料DLCの拡大が功を奏したのか。
また約8カ月かけて480万本というセールスは評価できるのかどうか?というのもある。
(費用対効果も含めて)
俺という白と目からして、確かにスタートダッシュは100~150万本程度で振るわなかった。
しかし評判が評判を呼んで約500万本までセールスできているということは評価して良いと感じる。
PSだけで言えば276万本である。

もしオーバーウォッチを営業面でも成功だと言えるなら、日本のスマホゲー、ソシャゲのベンダーが
行っている行為を真似てやる必要は全くない。と言えるのではないか。
これは言い過ぎになるかもしれないが、でもデレステなどのユーザーの様子をうかがうと
課金に疲弊する毎日というのは、ゲームがあるべき姿ではないよね。

俺はblizzardがそうなのか、オーバーウォッチの開発スタッフだけがそうなのかは知らないが
もし今のソシャゲ課金体制に批判的であるなら、自ら進んで課金スタイルを撲滅しようという
意思表示だとしたら、俺は凄く彼らを尊敬するし賞賛したい。
    

Blizzard Entertainment
<http://us.blizzard.com/en-us/>