子供2人持つには年収650万円は必達課題

年収650万円をもう少しかみ砕いで書いてみる。

ボーナス夏冬合計が「3か月分」と計算した場合
 月給は、43万3000円
 ボーナス(夏・冬ごとに) 65万円
さらに
 月給43.3万円は、月20日・8時間勤務とした場合
  時給は、2706円

記事には「毎年1%の給与上昇を仮定とする」とあるのだが、
30歳で43.3万円の給与だとすればその後の給与額はどうであれば
いいのか?を計算すると次のようになる。(カッコ()内は時給換算)
35歳・・・ 455,087  (2,844)
40歳・・・ 478,301  (2,989)
45歳・・・ 502,700  (3,142)
50歳・・・ 528,342  (3,302)
55歳・・・ 555,293  (3,471)
60歳・・・ 583,619  (3,648)

もちろんこの給与額は当然ボーナス有りの正社員が基準なので、
派遣や契約社員、正社員だがボーナスのない会社に勤めている場合は
月給額はもっと上でないとやっていけないことになる。

記事は妻が「月給8万円のパート(アルバイト)」であることを前提にしている。
このパート代、後の流れをみると手取り額で書かれているように思う。なので
実際は+1~2万円くらいの収入が必要だということになる。となれば・・・
月給10万円(額面)が必要だということになる。となると、
 時給 900円バイトなら8時間勤務を、14日間以上出勤
 時給 800円バイトなら8時間勤務を、16日間以上出勤
 時給 700円バイトなら8時間勤務を、18日間以上勤務

が必要になってくる。
地方ならいまだに時給700円のパートは山のようにあるはずなので
ほぼ正社員と同じくらいの勤怠でないと難しいということになる。
14日勤務なら週3~4日勤務でいいが、16日以上勤務しないといけないとなれば
相当つらいことになるだろう。
(コンビニやスーパーなら昼間勤務だと8時間どころか4時間や6時間しか働かせてくれない所もある)


じゃあどうするの?となると
稼ぎ主の負担を減らしたいというならば、もう共働きするしかない。

夫は月収30万、妻は月収14万で合わせて44万円。
または夫は月収25万円、妻は月収19万円でもいい。
であれば30歳限定ではあるが何とかなりそうな感じではある。
と考えると、稼ぎ主=月収25万以上はないと共働きでも苦しいということが分かる。
ただし何度も言うがボーナス有りで出している数値であることは留意してほしい。
(ちなみに月収25万円は時給換算だと、1562円となる。)

記事に書かれている条件をベースにして書いているので、例えば子供は
高卒と共に就職するとか、マイカーは諦めて買わないとか、マイホームは買わないとか
そういった条件があれば必要な年収額は減るだろう。

はてブコメには批判している人もいるが、現実ベースでは年収650万はマストであり
できれば+50~100万→年収700~750万円は必要だと思う。
それは貯金をしたり万一のこと病気、入院、事故なども考えると余裕が欲しいからだ。
また記事には保険や投資の話は触れられていないのでその点も考慮が必要になる。


で俺的に問題にしたいのは、じゃあ行政や政府はちゃんと考えとるんかい?ってことだ。
先に結論を言えば「何も考えていない」だ。

2016年の安倍政権はタイトルこそ「1億総活躍社会めざす」を掲げて、先日やっと
25円(全国平均)ほど上がったが、ハッキリ言って焼け石に水だ。
非正規社員は3年以上同じ会社に勤められないなど、逆効果な施策を盛り込むほどで
とても収入アップを手助けしているとは言えない。

安倍首相は非正規雇用を無くしたいと言っているが、企業のほとんどは正社員を減らして
いく方向の対応しかとっていない。
去年一部が正規雇用化しただけで後を追ってやっている企業はほぼない。

一番は正規と非正規の年収差が限りなくゼロにすることが肝要だ。と考える。
非正規だと交通費はもちろんのこと、住宅手当や養育手当といった福利厚生がほぼゼロだ。
これらの点を企業負担「必須」にするだけでも労働者の負担は随分と軽減される。

安倍首相は雇用改善に動き出したばかりで安倍ダメと言うには気が早いと思っている。
しかし掲げていることは企業から猛反発を受ける話ばかりで達成できたとしても20年30年は
掛かってしまいそうな内容で、とても安倍政権下で実現しそうな話ではない。

少子化や人口減も課題なのだから、安倍だからやってることではなく、国としてやるべきこととして
命題化しないと多分100年たっても達成できない話でしかない、空想の話をしていることと
将来嘲笑されても仕方ないことだ。


日本という国で、子供2人を育てる適正年収をレポート - RepoLog│日々感じたことをレポートするブログ
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