アニメは人件費を究極に削除しなけれなければならない課題を持つ

アニメの自動化、モーフィング技術の導入など、いかに人手を使わずして作るかが
課題になっている。
それは1話実質25分のアニメを作るのに1000万円、1クール13本で1億3千万円
かかるという現実。そして声優の有名化に伴うギャラの高騰がある。

サンジゲン松浦氏の話にもあるように動画1枚200円、日当一万円稼ぐには1日50枚は
書かないと稼げない現実(1枚9分以下で書き上げる能力がいる)
年収110万円は単純計算で、日当4580円ほど。(≒1枚23枚が限界ってことでもある)
これではコンビニでバイトしていた方がはるかに稼げる。


3D化やCG化で割り絵を人手をかけずに作れるようになることはとても意義のあることだが
諸手を挙げて喜べるかというとそうでもない。
じゃあ本当に1作品1話あたり50名ほどかけて作っていた作品を25名で作れるようになり、
年収が110万円から300万円まで上がるか・・・・と言うとそんな単純な話ではない。

やはりコンテンツをTVやBS、ネットで配信するだけではお金にはならない。
制作の企画側が売るための頑張りがなければ、1作品13話完結として1.3億円のコストに
見合うだけの売り上げを出すには四六時中ずっと走り回ることをやらなければダメだ。

また版権物(原作ありの作品)と独自作品、オタク向けと一般向けをそれぞれ持って
やらないとダメ。トータルバランスを保つことはとても大事だと考える。

動画アニメーターでも年収250万(月収18万+賞与)以上は稼げる環境にしてあげるべき。
そのためには経営側と企画担当、営業側がしっかりタッグを組んで作品を作っていくこと。
特にこれから日本はより少子化するのだから海外で売れる作品を作ることも大事。
日本国民全員がオタクではない。オタクはいても2~3割程度ってことも理解しておかないと。

前々から言っているが、宮崎駿氏はアニメは子供のものと定義しているようだが
俺はそれには非常に反発を感じる。それは上記のようにアニメ制作会社側が持たないからだ。
アニメはコモディティー化しているにもかかわらず、アニメに対して拒否感を感じる人が
少なくない。なのにそんな人でもピクサーの作品は観に行っている。
オタク向け作品を作るなと言っているわけではない。もっと一般受けする作品をどんどん
作らないと稼ぎにならないという事実を理解すべきだ。

TVドラマは原作に小説しか使わないかというとNOで、むしろ漫画を原作にしているケースは
少なくない。多いと言及しても差し支えないくらいだ。
なのにアニメは漫画を原作にすることは常だが、一般的な小説やリアリティある世界を
用いた作品を作りたがらない。
鉄腕アトムのアニメが放映されてからかなりの年月だ。そろそろ大人向け作品を増やすべき。
当然最初は売れないだろうがノウハウを貯めていけば売れる作品を作れる時期が来るはずだ。

アニメーターでもシニア級の人は年収400、500もらってもいいと思う。
更に上流工程にいる人は600、700以上もらってもいいと思う。
それくらいにアニメの業界を仕向けていかなければ、いつまでたってもブラック業界のまま。
サンジゲン1社が頑張って出来ることではないのだから、業界を肥やす努力をして欲しい。


セルアニメセルアニメの良さがあるのはわかるが、それは音楽のハイレゾが最近になって
ようやく広がりを見せてきたのと同様にそのうち技術が人間感触に近づける表現を持てるようになる。


「日本のアニメ」はCGに置き換わるのか - サンジゲン・松浦代表に聞く(前編) (1) アニメの「CGっぽさ」、その違和感の理由を解剖 | マイナビニュース
 <http://news.mynavi.jp/articles/2016/02/18/sanzigen/>
「日本のアニメ」はCGに置き換わるのか - サンジゲン・松浦代表に聞く(後編) (1) アニメがCGに置き換わる流れ、その理由は | マイナビニュース
 <http://news.mynavi.jp/articles/2016/02/19/sanzigen02/>

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