いまの罰則制度は実効性が乏しい

堀江氏が自身が懲役で服役していた時の話をしていた。
「全然彼らは反省なんかしてない。反省させるような罰を与えてもいない」といった感じで
刑務所のあり方を批判していた。

北野武氏が堀江氏の話を念頭に置いて喋ったかどうかはわからないが、いまの罰則制度は不完全で
実効性が乏しいと批判しているように聞こえる。


米TV・プリズンブレイクで刑務所ブラッドリー・ベリックが刑務所ではそれなりの役職者だ。
その彼が刑務所の仕事についてボヤくシーンがある。
ベリックの思いは実際の刑務所で働いている職員の思いと同じかどうかは別にして、
そういう思いがあっても不思議ではない。

警視庁や国家公安のお役所勤めのお偉いさんにとっては旧態依然のほうが楽だ。
刑務所で働いている人も、まわりを気にしながら効果のある処罰法を考えるより
昔から受け継がれている方法で受刑者を監視監督していたほうが楽だ。

全く業務改善されてないわけではないと思うが、刑務を終えた元受刑者の再犯率
劇的に落ちたという話は聞いたことがない。
だから刑務所が形骸化しているという北野武氏の指摘が本当ならば、政府や国家公安委員は
再犯率を落とすための対策を講じるべきだ。


で、そういう意見がある一方で、じゃあ現場はどうなの?そんなことできるの?ってのがある。
そもそも聞く耳もたない悪ガキ連中が、よく聞き、よく学び、襟を糺すのかというと
う~んってなる。

1つの刑務所、一人の刑務官あたりどれだけの受刑者を管理する体制なのか知らないが、
一人で10人以上は見なければならないのではないだろうか。
痴漢で捕まった人もいれば、強盗殺人麻薬など凶悪犯もいるわけで、全員にいちいち
懇切丁寧な指導をしていてはいくら時間があっても足らない。
北野武氏がいっていることは正論だが、現実的な話ではないってことになる。

じゃあどうすんの? そこが悩ましい。

北野武氏がいっていることは真っ当だと思うが、それができるほどいまの刑務所の
リソースは十分ではないという残念な状況だと思う。


ビートたけし、死刑反対の理由語る「殺しただけでは済まない」 | マイナビニュース
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