ニコ生をビジネスモデルとして使うにはやっぱり厳しい

以前、岡田斗司夫氏がニコ生を放送するのに15~20万くらいの費用がかかると言っていたことを覚えている。
岡田氏の放送は製作スタッフを使って放送しているために発生しているのだが、今は都内にテナントを借りてやっているため更にコストがかかっていると思われる。

また先日ここで触れた向谷実氏が自身の番組で製作した楽曲の売上げについて「視聴者数の25%に留まっている」と嘆いていたことを触れたが、単プロジェクトで黒字化したというものの目標には遠いということだ。


最近こぞってニコニコ生放送を営業、販促、広報の活動ツールとして使う動きが目立つが、実際売上げに貢献している企業ってかなり少ないと思う。
PCとウェブカメラと自社員だけでやるなら経費はほぼゼロ円で済むだろうが、多少手間をかけたりゲストを呼ぶと、TV番組ほどではなくとも30万50万それ以上かかるだろう。
つまりどこを上限としてコストをかけ、その見返りがいかほどあるのか?を見るかだ。

ファン・消費者還元といっても限度がある。声優を雇うにしたって3~5万円はかかるだろう。人気声優なら数十万以上かかるはず。


以前も触れたが深夜TV番組並みの視聴率(集客数)では、お試し的なことには都合いいが、本気で稼ぎにいきたいならニコ動・ニコ生はあまりにも役に立たない。

結局儲かっているのはドワンゴだけで、他の参加企業は稼ぎにもならないとなると現在参加中の企業がどんどん抜けていく可能性がある。これでは大変になるのでドワンゴは何か手を打たなければならなくなる。
じゃあどういう手を打ってくるのか。それが一番気になるところだ。

向谷氏がいうように視聴者数の約3割は有料会員になる、商品を買ってくれるという形にならないと魅力あるマーケットだと評価はしてくれないだろう。
チャンネル会員企業にはより詳しいアクセス解析データを提供するとか、通販システムを組み込めるようにするとか。何かないと、これならUstやYoutubeライブでやった方が良いよねってことになりかねない。


魅力あるマーケットにすることが、今のニコ動・ドワンゴの急務だろうね。
今のままじゃあと5年も持つかどうか。