どうして視聴率取れないのにテレビ復活を予想するのか

連日語っているテレビ復活について。
インターネット、スマートフォンの拡大と浸透、コモディティー化で全体的な視聴率は下がることは必至。
その中でも2013年の紅白歌合戦・最高視聴率44%やTVドラマ視聴率が限定的ながらも高視聴率を獲得していることをすると、スポンサーがネットに流れていくことは予想できない。

ネットが活況になった当初、確かにスポンサーはTVCMを大幅にカットした。事実、大手菓子メーカーがTVCMをカットしたところ5億円も広告費が浮いたという話しは有名だ。

しかし最近はネットの良さ、TVの良さはケースバイケースであることをスポンサーや広告代理店が掴んでいるため、TVはダメという見方をしなくなっている。むしろ一気に大量に商品告知をしたい場合はTVはまだまだ有効な宣伝場であることを再認識している。と聞く。
もし自社がスポンサーしている番組がドラマ「半沢」のようなものに当たれば、奨励賞モノだ。
更に言えばドワンゴの株を買い、ニコ生とTVで併映している番組を在京TV局が始めている。また様々な調査会社がTwitterFacebookなどのWebサービスとTV視聴率の関係性を調査している。
まだ十分たる結果は出ていないだろうが、ぼんやりとながらも確証に近い感覚は得ているはずだと思う。


タイトルの「視聴率とれないのにTV復活」だが・・・
視聴率を取る事は大切だが、2006年~2007年にYoutubeFacebookTwitter、ニコ動などがサービスを開始した頃から、2006年より前と後で「視聴率」の意味が大幅に変わってきたということ。
スポンサーがTVを見直してきているという事実。
支持されるものなら視聴率30%も可能であるという事実。
テレビ局がニコ生に参加していることからTV局がネットの囲い込みを本気にしてきたこと。・・・が理由だ。

たしかにテレビは視聴率が命である。これは今も昔も変わらない。
しかしスポンサーあっての番組であることも変わらない。そのスポンサーがTVに帰ってきているとすれば視聴率はどこまで必要と判断できるだろうか。しかも今後、ネットとの連動TV番組が増えてくれば、これまでの成果=TV視聴率ではなく、
成果=TV視聴率+ネット視聴率+グッズ販売額
という計算式になれば、けしてTV視聴率が低くてもやっていけるということになるのではないだろうか。
(現に今のテレビアニメは、TV放送だけでなくグッズ展開とDVD販売数・額のトータルで見られている)

ドラマ「半沢」は高視聴率を取っただけでなく、劇場版、DVDボックス、グッズなどマルチ展開は容易だから、投資者への見返りはかなり大きいと思う。
TVCMにより自社商品の売上げが上がらなかったとしても、番組への投資により見返りがあるとなれば、企業としては投資欲が高まるのではないかと思う。


今後どう転んでいくか分からない。しかし2006年を境にTV視聴率の意味や価値が随分と変わってしまったことは事実あると思う。
スポンサー側も私たち一般人が得られない貴重な情報を多く持っているはずだから、そこから分析できる様々なデータを駆使し、TVとネットを融合させたメディアミックス展開で売り込む、ということに積極的になっていくと思われる。
今までもネットとTV複合的にやってきているが、せいぜいTVCM+バナー広告だったものが、TVCM+ネット放送+ネット通販という形になるのではないか?というのが俺の独断予想。

俺の予想がどこまで当たるか当たってるかは分からないが、バブル時期のような盛り上がりはなくてもTVが復活していく予感は十分する。景気とともに。