ネット放送はどうなるのか?

俺が知っている動画系ストリーミング方法って3つくらい。
Ustream
ニコニコ動画
Stickam
特にUst、ニコニコ動画は番組の充実に惜しみなく注力している印象だが、
それでも現行テレビ局番組のほうが規模も厚みもある。

でもやっぱりテレビ番組と比較すると、舞台の規模だけでなく、登用されるタレントの質、
笑いの質が、低品質であることは否めない。
予算相応なのだから仕方ないのだが、製作費は広告主が出資するものだと思うが、
その広告主(企業)がテレビと同じくらいの広告費を費やそうと思えないには、
それなりの理由があると思う。

・テレビと比べて、視聴者層が固定されている。
・テレビと比べて想定される視聴者人数が桁違いに低い。
・各ストリーミング放送会社の色が固定されてしまっている。

これらが原因ではないのだろうか?と思う。これだけではない。

・既存広告代理店との繋がりが薄い。(又はネット放送会社と対立的な関係にある)
・芸能界人脈が薄い
・番組制作やプロモーション力がまだ浅い。または高品質ではない。

といったことも要因にあるように思う。

1億総ネット民といわれるほどインターネットが普及しているものの、やはり利用者の
中心は20代~40代。
またUstreamニコニコ動画Stickamそれぞれ集まってくる視聴者の層が独特で、
偏重のあるユーザー相手と商売を結び付けづらいというのが、あるのではないだろうか。


そもそも私たちは動画の放送を本当に見たいと思っているのだろうか。

俺のようなヘビーユーザーならともかく、多くの人はテレビ離れはしているが、ネットで
動画番組を見たいとも思ってないのではないだろうか。そんな気がする。
テレビ番組に飽きてネット放送に来た人よりも、もともとネットが好きの人がたまたま
ネットでやっている番組を見ているだけに過ぎないのではないのだろうか。そういう気がするのだ。
そう思う理由は、これだけ色々な番組やコンテンツがあるのであれば、もっと視聴者数が
伸びてもおかしくないのに、この2年振り返っても伸びをあまり感じないのだ。

そうであれば、ネット番組が今以上に盛況になることは予想しづらい。

既にネットストリーミング放送の視聴者数は早くもピークに達した。
黎明期は過ぎ、成熟期に来た感じがする。


ニコ動を運営するドワンゴ村上会長は、なんだか分からない存在であることが世界と戦えるもの
にしてくれると自負していたと思うが、それは黎明期において言えることであって、多くの番組や
コンテンツが類似してくると、なんだこんなのか的な具体的な表現はできないものの、イメージを
捉えられ、固定化されてしまうと、村上会長の戦略は使えないものになってしまうのではないだろうか。


いますぐニコニコ動画が、Ustreamが駄目になってしまうとは思えない。
しかしコモディティー化してしまうことで、特別な存在では無くなってしまう。そう思う。
昨年、岡田斗司夫氏がユーザー放送だけが生き残るだろうと言う話をしていたが、
俺も同じことを思う。
つまり、ニコニコ動画がいかにユーザーコンテンツ、ユーザー放送を立てていくか、活かしていくかが
生き残るための唯一の手段だと思う。
費用がかかる公式放送はただ金食い虫でしかなくなるように思う。


5年後、どうなっているのか。不安と期待が入り混じる。


niconico
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