ファーストサーバ利用会社は、ぜひ裁判を起こして最後まで戦って欲しい。

紹介の記事は昨年末のもので、先日のファーストサーバー事故が起こったから書かれた
ものではないところに注目をして欲しい。

非常に興味深い内容だが11年以上前の話で、当時はやっとネットがそこそこ普及しだし
WindowsXPが発売されて間もない頃だから、先日の大事故と比べる価値なしではあるが
今後のことも含め考える良い材料(判例)だと思う。


そもそもレンタルサーバー業者は信用できないということを前提にするなら、信用できない
部分をどうやって担保を取ってくるのか?を考えなくてはならなくなる。

自社で数百~数千万以上の機器と管理ができないから外部に依頼するのであって、
個人がブログサイトを立ち上げて自己満足に浸るのとわけが違う。

メインでA社のレンタルサーバーやホスティングを利用しながらも、DBは別のB社の
レンタルサーバー等を借りて運営するしかないという話になってきそうだ。
(ちなみにawsが事故ったって言う話は聞いたことが無いが、どういう管理をしている
のか聞いてみたいものだ)


もう随分前からロジック部とDB部は、物理的にもソフト的にも分けて運用するのが
基本になっている。ただし今回のようにサイボウズのサービスだとロジックもDBも
同じ会社だったり、場合によっては同じサーバーにある場合は回避しようがない。
ASPやクラウドサービスを使うときのリスク課題が少し見えて気がする。

企業規模、ユーザー数にもよると思うが、少なくともデータ(DB)部分は必ず切り離す
か顧客データなどはDATや類するリムーバブル記録装置にリアルタイムでバックアップ
させるようにするかしかないように思う。

個人が自作サイトを運営するレベルだったら消えたところで被害が局所的ですむが
企業のものは賠償金を全額払ってくれたとしても、それだけで回復できるものとは
限らない。シャレで済む話ではなくなる。


どれだけの会社がファーストサーバー社を訴えるかは分からないし、もしかすると
利用していた企業同士が集まって集団訴訟をする!って言う話になるかもしれない。

問題なかった利用者も今回を機に別のレンタルサーバー、ホスティング会社に移動
する可能性はあるし、実際に移動を始めている人や企業もいるんじゃないだろうか。
そう考えると、もし裁判が起こり損害賠償することになったとしたら、ファーストサーバー社
は倒産せざるを得なくなると俺は思う。


嬉しいことではないが、今後のためにも今回の大事故を司法はどう判断するのかを
見てみたい。







[参考元]
レンタルサーバのデータ喪失 東京地判平13.9.28(平成12年ワ18468号) - IT判例メモ
< http://d.hatena.ne.jp/redips+law/20111109/1327154793 >