物語は面白いが、内容は薄い。

マーク・ザッカーバーグは「裏切り者・危ない奴」ではない。と言う印象だったのと、映画ではマーク氏のことは殆ど語られてない。というのがとても残念だった。

ウィンクルボス兄弟のアイデアというのは、学生同士のネットワーク情報サイトを作りたいという礫(つぶて)でしかなく、Facebookそのものの案を提示、提案したわけではない。
サベリンは、マークにトータル400~600万円分くらいの資金を調達し投資したのは事実だろう。サベリンはマークに振り回されていたことは事実だと思うが、逆にサベリンはマークを利用していたのも事実だと思う。
(これは映画を見た限りでの話、感想と断っておく)


本物のザッカーバーグ氏は映画に対し”恋人とはずっと付き合っている”こと、”名を馳せる為ではない”と二言コメントしたに留まっている。ウィンクルボス、サベリンの両氏に対することは一切語っていない。
映画の外のザッカーバーグ氏は、今後も当時の事は振り返らないだろうし、黙々と資金集めとプログラミングに集中する毎日で終えるのだろうなと感じる。
あのMS創立者ゲイツ氏だって、TVカメラが回っている前で、休憩している最中にパイを顔にぶちまけられたことのある人だ。それに対しゲイツ氏は笑って過ごしている。それくらいの剛毛な心臓をもってないと、本当の天才とは言えないと思う。

ザッカーバーグ氏のFacebookは確かにイノベーションだと思う。しかしそれ以上のものが今は無い。
まだマイクロソフトやグーグルなら、OS、アプリを数多く出している。自らイノベーションを作り、更に新たなイノベーションを作っている。この違いは大きいと思う。

ザッカーバーグ氏がゲイツ氏を越える日はくるかもしれないが、それにはウェブサービスに留まらないものを彼自身が作らなければ「越えた」とは認められないだろうなと感じる。



ソーシャル・ネットワーク - オフィシャルサイト
<http://www.socialnetwork-movie.jp/>