ECMAScript3.1が決まったはいいが

「本当に統一できるの?」
そういう思い、疑念が真っ先に頭をよぎるのは、俺だけではないと思う。

やっぱりIE、NNのver3~4時代(1995~2000)を思い出してしまうからだ。

ユーザーやw3cを顧みず、ただただ自分たちがブラウザ世界を牛耳りたい。
それだけの理由でユーザーとw3cを無視し続けていた。

これを一変させたのがGoogleだ。
Google自体はただの検索サービスだが、w3cが提唱するHTMLやCSSに則った
書き方を守ることを「検索結果のトップに掲げる理由の1つ」にした。

それまでYahoo!がやっていたディレクトリ型サービスより、より自分の求める
サイトに辿り着きやすいGoogleが重宝されたからだが、この流れがなければ、
いまだにインターネット上は、キーワードがばら撒かれた汚いHTMLソースで汚
れていたことだろうと思う。



2つ目は、ブラウザを最新版にしない企業が多いことだ。

IE7を標準ブラウザとしない国内企業は、けっこうある。またFirefoxを標準
ブラウザとして選択しない企業も多い。
「どーせインターネットだろ。見れれば良いんだよ。」
そう思っている部課長、幹部が多いのではないかと思う。

確かにIE7に問題があるのは分かっているが、IE6も大丈夫ではない。
IE6はIE7以上に問題を抱えている。
いまだにIE3を使っている部門もあり、有償で高額なソフトならいざ知らず、
基本無料ソフトなのに交換してないところもある。
(OSやPC買換えが必要な場合、業務ソフトの更新が必要になるケースも出
るからという理由もあるのだが。)



3つ目は、携帯端末。

携帯端末(携帯電話を含む)も機種によって大きく違う。ECMA3.1そのまま載
せることはしないにしても、ある程度は互換性を持たせてもらえると、ウェブ
開発は多少楽になる。
誰もが最新式の携帯電話を持ってくれればいいが、10年前の機種を持ってい
る人もいる。物持ちが良いのはいいことだが、開発側からすれば嬉しくない。


いまだにw3c策定のHTML、CSSを全て実装し表現できるブラウザがないのも
問題だし、JavaScriptが全ブラウザ間で「本当に」統一できるのか?というの
は、非常に疑問。

また実際統一できたとしても、普及率が6割超えるようになるまでには、相当
な年月を要するように思う。

だからECMAScript3.1が発表されたからといっても、片手で掌が見える程度に
上げて手を振る程度しかできない。というのが本音だ。