アニメ制作企業の2割しか燃焼10億を出せない

非常に興味深い資料を帝国データバングは一般公開している。
(なぜか同社サイト内の検索で検索してもひっかからないw)

2014年度は2006年度の6割程度の売上に下がっているという話だ。

残念なのは本報告書は傾向しか調査しておらず、なぜ売り上げが下がったのか?
同報告書には次のようにしか記載されておらず原因の追究を行っていない。
制作アニメのビデオ・DVD 販売に収益が依存する映像ビジネスが行き詰った「アニメバブルの崩壊」が要因の一つに挙げられる。
また制作会社の倒産については調査されていない。
昨年末には「ハヤテのごとく」等のマングローブが倒産してるので、
もっと弱小制作会社の倒産は当然あるはずである。

2006年をピークに売上が下がっているにも拘らず、製作本数は
2010年を折り返し年に2006年度よりも多い本数に増えている。
制作会社の売上が下がっているだけではなく、パッケージの売上も
2006年比で2割ほど下がっている。
なぜこのような状況で製作本数(=発注数)が上がっているのか。

1本あたり10億円売り上げてたのが6億までさがったから、本数を
増やして補填しようという考え方でアニメ業界が動いているとするなら
それは明らかに間違った方向だ。
帝国バングには現場の声を直接インタビューしてもらって原因が
どこにあるのか調査して欲しかった。


サザエさんドラえもんクレヨンしんちゃんを除いて、日曜日の午前中
か深夜に放送時間帯が動いてしまった。
それだけではなくスマホが中心の時代になってしまったがために、
TVすら見ない子が増えてきている。
ただでさえ少子化の中でアニメそのものに興味関心を持たない人が
増えてくると、産業として息詰まるしかない。

アニメ業界が一丸となって対策を講じないと二度と戻れない状況に
なるように感じる。



アニメ制作企業の経営実態調査 | 株式会社 帝国データバンク[TDB]
<http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p160805.html>