正論の声優論

1.声質
 こればかりは生まれもったものになりますが、唯一無二の声をもっている方はやはり強く、ぜひあの方に!と指名でオファーがくることも珍 しくありません。もし普通の声質の方でも、幼い子から年配の役まで幅広く対応できると声優としての需要は高くなります。あとは聞き心地のいい声。仮に高音 でも低音でも長時間聞いていて耳なじみのいい声が重宝されます。

2.演技力・表現力・想像力
 才能もありますが、この辺りは努力で培うこともできます。声優としての技術はもちろん、人生経験を豊かにするためにアニメや漫画、ゲームだけでなく、演劇、小説、映画、音楽、舞台、美術と様々な芸術を見て、聞いて、触れて、感性を養っていただきたいですね。

3.コミュニケーション能力
  声優の中には「ぼっちです」や「人見知りです」と自己紹介をされる方もいますが、実際にコミュ力不足では成功できない世界です。周りの声優はもちろん、ス タッフとうまく関係を築けない人は一度呼ばれたとしても次回の仕事につながりません。中には本当に人付き合いが苦手な方もいますが、人前ではきちんとコ ミュニケーションを取ろうと努力しています。また、ライブや公開録音、ニコ生などファンと触れ合う機会が増えたこともあり、ファンサービスといった観点で も重要です。

4.トーク
 トーク力とは決して口が達者で笑いが取れるという「話術」のことだけではありません。しっかりした受 け答えと人の目を見て話し、人の話に耳を傾けて聞くことができるかが重要です。あとは幅広い知識と雑談力。色々なことに興味をもち、万遍なく話を振った り、受けたりできるとさらにいいですね。

5.ビジュアル
 ビジュアルは言い換えると身だしなみと見た目に対する美意識です。よく声優は外見ではなく実力で勝負!といったことを言う人もい ますが、中身を見てほしいのであれば、なおさら外見には気を使ってほしいです。声優業界は人と人のつながりで成り立っています。出会った人に少しでも良い 印象を与えられるように、身だしなみに気を使うことで必然的に仕事に繋がっていきます。

 以上、5つほど挙げさせていただきましたが、声 優志望者の方はどうしても「1の声質」や「2の演技力」ばかり伸ばそうと考えがちですが、実は3が一番重要だと思っています。多少演技が下手でも人間的に 魅力があり、一緒に仕事をしていて楽しい方は、必ず次も呼ばれます。声優はあくまでフリーランス個人事業主であり、プロダクションはあくまで仕事を斡旋 する紹介業ですから、最後に問われるのは個人の魅力です。なので、友達がいない人や友達作りが苦手な人は、まずそこから意識を改善し、友達を増やす努力を することをお勧めします。もし、それが「意味がない」とか、「難しい」と感じる方は、いますぐ声優の道を諦めるべきです。
この記事の集大成部分は上記が全てだ。
これ以上の話は多分他のホームページを見ても読めないかもしれない。
これは記者の聴き方が良かったのではなく、声優プロダクションの方が
日頃の仕事から感じることを率直に、しかも非常にまとめて端的に語ってくれたからだ。

コミュニケーション能力はどこでもそうだが、コミュ力を分かりやすく具体的に語ってくれてる人は
殆どいない。それは掴みづらい内容だからということがある。
俺が思うコミュ力
「受け応え」
「相手の話す趣旨を即座に解析できる力」
「自分が伝えたいことを相手に分かりやすく伝えられる力(意識合わせが直ぐにできる力、伝達力)」
の3つだと考えている。まあ1つ目は2つ目と3つ目が含まれていると考えてもらってもいいので
3つというより2つといった方がいいかもしれないが。
そのためには今の会話のコンテキスト(脈略)を把握できる力がないと無理。
TPO(時と状況)に合わせて、瞬時に自分の力で咀嚼して理解できなければならない。


で。大学への進学をこのプロダクションの方は話しているが、俺は必ずしも大学に進学する必要は
感じない。なぜなら大学と言ってもピンキリで東大と三流、四流の大学では違うし、その大学で
主席レベルで卒業するのと下から数えていくつレベルで卒業するのは全然違う。
成績が出なくても大学の時にどういった生活、活動をできたかによっても評価は随分違う。
だから何のために大学に行くのか、行きたいなら何をやりたいのか?しっかりとした目標と活動が
できなければ、どこへ行っても同じだし、大学へ行くだけ親の負担でしかないから行かないほうがいい。
それなら高校卒業したらどこかの会社で仕事して、現実社会を学んだほうが遥かにいい。
だから大学進学を薦めるプロダクションの方の話には100%支持はできない。よくて30%くらいしか俺は支持同意できないかな。

あと今の声優業界は、プロダクションの方が言っていることは確かだと思うのだが、
カメラを前にしたトーク力、容姿、歌唱力が重要視されていると感じる。
もう昔のようにアフレコ室に篭ってアフレコしているだけが仕事ではなく、カメラの前で
身振り手振りしながらトークして視聴者を惹きつける力がないと成功はしない。
別にTVやニコ生にでないといけないわけではないし、ラジオや舞台でも構わない。だけど
1990年以前と比べて露出度を求められるようになっていること。これはもう避けられない。
同期の子が月収50万以上稼いでるのを見て自分の給与が数万円、月に数回しか仕事もらえず
ギャラがいいと思ったらエロゲーやAVアニメの役じゃあ、涙しかでないと思う。
せめて年収300~400万(月給25万)以上は稼げるようになりたいと思うはずだ。


この記事を見て改めて思ったのは、記事にあるような話をせめて1シーズンおきごとに
どこかのマスコミ、媒体が広く語りかけるべきだと思う。
声優に憧れることは悪くはない。自分は友達からイケボ、可愛い声と言われたから声優に
なりたいと思うのも自由だ。しかし能力を求められる芸能界で生き残りたいのであれば
相応の力がないと、結局大切な人生を破綻させるだけだ。
破綻してでも声優を目指したいという人もいるだろうが、それは違うんだ!ってことを
現場の人も含めて広くに語りかけて欲しいと思った。

この記事は声優を目指す人も含めて、また社会人の人には自戒の意味で読んで欲しい
良記事だと思う。


「声優を目指すならばぜひ大学に行ってほしい」声優プロダクションの中の人に「声優になるためには?」を聞いてみた! | ニコニコニュース
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