「ブランドイメージ戦略」がクソだったってこと。この一言に尽きると思う。
確かに海外ゲーム、美少女ゲームには多くの良作がある。しかしこれらは日本における一般カジュアルユーザーに対して敷居を大きく上げてしまうことを、マイクロソフトは考えなかった。とにかく沢山売ろう売ろうという気持ちしかなかった印象だ。
海外、特にアメリカでXBOX360が受け入れられたのはやっと自分たちアメリカ人向けのゲーム機が出た！という親近感があったからではないかと思う。Wii、PS3いずれも日本産まれのゲーム機だ。やっぱり味付けが日本風味。醤油ラーメンは好きだが、豚骨ラーメンも食べたいよね。そう思っていた非常に多くのアメリカ人にXBOX360が受け入れられ、支持されたのだと思う。
再三再四マスコミの取材で米MSは「日本市場を見捨ててはいないし、今まで以上に注力する」と語っているが、実際のところは言っていることと行動が食い違っている。少なくとも実にならないことしかやっていない。
日本MSは同社の泉水氏をXBOX360専任にしたが、やった事といえば
・ＴＧＳのスペース・コマ数の削減
・ＣＭ数の削減
・インサイドXBOX（ゲーム機用ストリーミング配信番組）の大幅変更
といった主に予算削減しか行っていない印象しかない。全国キャラバンやディズニーキネクトのＣＭを少し多く放映したが、効果を感じなかった。
やっぱり全体的にマスコミなどへの露出度、露出率が大きく減っているように思う。
２年前まではエンターブレインのファミ通XBOXが、XBOX360専用のライブ番組を行っていたが今は無くなった。インサイドXBOXは登用芸能人の引退という悲しい出来事があってではあるが大幅に規模縮小されてしまったこともある。
ゲーマーからはFinalFantasyやドラゴンクエストに対する批判は多いが、やっぱりJRPGの代表格であり最大のブランドをXBOX360が最初から獲得できなかったのは非常に痛かった。
モンスターハンターはＭＭＯ版・フロンティアを獲得できたが、盛り上がり方はイマイチ。
中堅ＪＲＰＧは殆どをＰＳＰとＰＳ３に奪われてしまっている。するとやっぱり売るのは海外ゲームしかないというのが現状だと思う。
XBOX360が元気になれないのは日本MSのプロモーション力の無さ、JRPGなど日本人好みのタイトルを獲得できなかった。それだけじゃない。ゲーム業界全体が低迷していることも負の要因を大きくしている原因だ。
PSVitaが発売されて少し沸いたが、スパイラル不況の中では期待を満たすだけの盛り上がりはなかった。
エンターブレイン浜村氏のコメントが載っていたが、毎度のことだがこの人の言っていることは信用できないというかｗ 今回の記事を斜め読みしたが、ニュースソースをまとめただけで彼自身の考察が一切入っていない。
WiiUやPSVita、ドラクエ10で盛り上がるかもしれないし盛り上がらないかもしれないと言っているわけだ。
XBOX360が日本市場において支持を得ることは、今後においては無理だと俺は思っている。理由は上記に挙げたとおりで、ブランドイメージが鍵になるカジュアルユーザーに対し訴求力が高められない以上、母数が増えることは有り得ない。XBOX360に対しては現状維持しか出来ることはないと思う。
しかし敢えて出来ることがあるとすれば、次期XBOXハードのための下地つくりだ。
MSが多くの日本のゲーム製作会社と独占契約したり、全く新規でゲーム開発会社を設立してJRPGやカジュアルゲームを多く取り入れ、Appleがやっているようなカジュアルイメージを作り上げることができれば、次期XOBXが日本で多くのユーザーを獲得できるようになれると思う。
「ああ、MSとXBOXは、本当に変わったよなぁ」と関心されるようになれれば、150万台で喘いでいる今のようなことにはならないと思う。
[参考元]
Xbox 公式サイト - Xbox.com
< http://www.xbox.com/ja-JP >
＜ゲーム業界展望＞「ドラクエ10」が業界を、家庭用ゲームを救う？ エンターブレイン浜村社長語る （まんたんウェブ） - Yahoo!ニュース
< http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120103-00000001-mantan-game >
