Windowsは畑が違う

Windowsが歩んできた道と、AndroidiOSが歩んできた道が全く違う。
だから両者を同じ天秤で計るのは、些か可哀そうな気がする。

山田氏は知った上で話ししてると思うが、Windowsは9x系が一段落してXPがリリースされた後、LongHorn(現VISTA)が計画されたのだが、この間異例な年月がかかったのは新機能を取り込もうとし過ぎたためだ。
結局、MS内部や各ベンダーとのやり取りがまとまらず、見た目悪いOSと揶揄されるOSになってしまった。

Macが旧OSからLinuxカーネルベースに変えられたのは、ユーザー数がWindowsほどではないなどある程度許される環境だったことがある。

AndroidiOSは最後発のOSで、しかもスマホタブレット前提のOS。一部にはあるのかもしれないが、デスクトップOSとして利用している人がいるとは聞いたことが無い。


タブレットスマホの火付け役はアップル社だ。
PDA市場で先行していたIBMなどでさえ、iPhoneは思いつかなかった。PDAはあくまでデスクトップPCの延長線上、枝別れの1つでしか考えられなかった。アップルはPDAとは違う携帯端末こそ新天地だと考えたから、結果論として成功を得た。

そもそもWindowsの先駆であるMS-DOSだってビジネスユースが基盤。当時で30万40万もするパソコンを買う人なんて個人にはほとんどいない。だから余計にビジネスユースに特化した。
それがパーツが安くなるなどで低価格化してゆき、パーソナルユースが定着した。


何が良いたいかと言うと、
物事には経緯があって、それを無視して語るのはナンセンスだ!ということと、
今のWindowsの存在価値は過去を背負っているがためだからということ。

俺はAndroidiOSがヒットしているからといって、Windowsは減少しても無くなるとは思わない。
それには2つ理由がある。
1つ目は、ソフトメーカーがWindowsを捨てて他OSに乗り換えるにはリスクが大きすぎること。
2つ目は、Linuxベースに全て変わるとサポートが非常に困難になるため。
だと考えている。
Windowsは仕組みが明かされてない部分が多いが、だからこそユーザサポートするベンダーらが行うサポートは簡単にすんでいる。しかしこれがLinuxになると、OSについて多くを知っている人を雇わなければ対応できないことになる。今でこそ昔より増えたがそれでもLinux技術者を電話番に置くなんていう贅沢なことができる会社なんて、多分どこにもないと思う。

だからといって胡坐かいてていいわけではない。
不得手とするメモリ管理などを更に磨きをかけながらも、ビジネス側だけでなくパーソナルユースに耐えられるGUIを組んで行かないと、本当にパーソナルもLinuxOSシェアが先を行くことになりかねないと思う。




【山田祥平のRe:config.sys】 Windowsは今「パーソナル」にいちばん遠いOS
< http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/config/20110708_458916.html >