アメリカ発資本民主主義の黄昏

トヨタの超大量リコールは、事件という捉え方がされている。

新潟柏崎で大地震が起こり一部の部品が製造できなくなって、自動車工場が生産停止になったことがある。この根源となるのは、トヨタ式生産方式によるものだ。

徹底した在庫管理、数日分しか在庫を持たないといったコスト管理は、順調なときは売上げに大いに寄与する。しかし万一の事態には対応ができないという、諸刃の剣だということが分かった。


アメリカの金融崩壊もそうで、確かに自由化というルールを遵守しただけの行為行動だったのに、崩壊をした。それは自由化経済という観点で見ているから、自分たちの行動に問題がないと思うのは当然の話。
しかし人道的、道義的見地で見れば、彼らの行動は乱痴気、滅茶苦茶な行動としか見れない。


何を持って常識とするかという話は、人の立場でそれぞれだ。
しかし今の状況をクレイジーだと見るのは、適当だと俺は思う。

自由化経済の中、資本主義の中では常に右肩上がりだけが要求される。
どう生きたかではなく、結果でしか評価されない。


順調な時は、過去に類を見ないほどの超大パフォーマンスを出せる。
しかし今のような時代には、アメリカ式資本民主主義は、むしろ毒でしかない。

夏になれば、少しの涼を得ようと服を薄くする。
冬になれば、暖を得るために服を厚くする。
経済に対しても、これらに似た考え方は必要だと俺は思う。

いつでもアメリカ万歳!ではなく、
時に共産主義的な考え方が万歳!であるときがあっても良いように思う。

基本スタンスは資本民主主義で良いと思うが、いろんな価値観を得てそれらを実行できなければ、悪い輪廻から抜け出せられないまま、つまり不幸はより不幸の中のままになってしまうと思う。


いまアメリカで別の金融問題が出てきそうという話がある。
今は燻っているが、火がつけば、リーマン同等またはそれ以上のショックが発生することは確実だろう。


見方を変えれば、神は人の真価を試している。そういう言い方もできるかもしれない。


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