結果論で、あるべき。

俺ならこうだ。
「我が社は社員が欲しいが雇えない。しかし近年の成長は、社員がみな深夜ま
 で働き、休日返上もして努めてくれる。それが今日の成績につながった。
 社員にはただ感謝するばかりである。」

つまり社員への感謝を口にする形であれば、問題はなかった。


しかし先日、hatenaブログで以下のような言葉が、日本電産のホームページに
掲載されていると、URLつきで掲載されていた。
強調されていた部分を主に、以下に抜粋を載せる。

-----------------------------(抜粋)--
・我社のように毎日十時、十一時にしか帰宅できないような会社
・私はこの理屈がわからない人間はバカだと思う。だから、こんなバカなお嬢
 さんと、我社の大切な社員を一緒にさせたくない
・営業マンは、連日十時、十一時まで仕事をすることになるのだが、本社、営
 業所、工場との連絡はすべて七時以降にするように私は厳命を下している
・ところが、豊かになるにつれて、やれ休みがどうだとか、労働時間が長すぎ
 るといったことばかりが議論され、特にバブル期には一生懸命働くことが罪
 悪でもあるかのような気風さえ蔓延していた。
・他社が8時間働いているのなら、わが社は倍の16時間働く。
・部下に対して1日に100回この言葉を投げかけ、またこの精神に則って判
 断を下し、行動面でも実践していくのが本物のリーダーとしての条件である。
-----------------------------------


もうここまで来ると結果論でそうなったのではなく『強制労働』という印象す
ら受ける。

今の時期にこういう話が出たことで、日本電産社に応募しようと思っていた新
卒学生が躊躇する事態は、避けられないだろう。辞退する者もいるかもしれな
い。


仕事が残っているのに人より早く退勤するのは、確かにダメだと思う。
しかし日本電産社長の言い分だと、嫌がおうにも22時、23時まで働かすという
方針でいるのは如何なものかと思う。

理由を考慮せずに17時、18時退勤とキャップをはめてしまうのも問題だが、そ
の逆もまた然り。


問題は、22時までとか、他社の倍とか。そういう馬鹿な理屈で決め付けている
ことだ。

確かに俺も仕事している身だから、必ずと言っていいほど週末に新しいタスク
が舞い込んでくるのは経験している。
「ごめんなさい。金曜までにコミットしないといけないんで;;」という泣き
言つきで来る事は、珍しくない。
月曜日には週内納品のタスクが10件でも、木曜日には20件になっている場合も
ある。そう言う場合は、嫌でも残業してやりきろうとは思う。

しかし日本電産社長の言葉は、違う。
どうあってでも長時間残業、休日返上。妻はそんな夫を理解すべし。という言
い方だ。


しかも日本電産側の反論は、明らかに同社広報担当者が書いている内容。
反論するなら、社長が自身の言葉で反論すべきだ。



面白い日本電産の言い分
http://d.hatena.ne.jp/yomotsu-hirasaka/20080428/1209373065#c