号泣な感動! 嘔吐の苦痛。と、・・・。

ネーサン・ディークス選手の涙のゴールは、正直感動した。

俺は、始めて競歩を最後まで見た。
2kmを25周、3時間40分かけて競歩する。どちらかと言えば地味な競技だが、
谷内選手が38kmあたり、折り返しコーナーで2度吐いていたシーンを見れば
その過酷さを伝えるのに、言葉は要らない。

競歩選手は、一般の人が歩く速度(約4km/h)の3倍(約12km/h)で歩くらしい。
歩く、というか早歩きと言った方がいいかもしれないが。


ゴール後の、ディークス選手とヨアン・ディニ選手が抱き合ってお互いを称
えあっていたシーンも感動的だった。

3位のアレックス・シュバーツァー選手はゴールするや否や、ペットボトル
を地面に叩きつけ、一目散に裏へ行ってしまった。相当、悔しかったのだろう。

試合中、もう何人もの選手が熱中症か脱水症状、傷みを訴えてタンカーで運
ばれて行っていたのは痛々しかった。
それもその筈で、9時過ぎた頃から気温が38度を超えていたようで、水分補
給や霧シャワーを浴びれるものの、足には乳酸溜りまくり、容赦ない直射日
光では、いくらなんでも体力持たない。それでも彼等は頑張っていた。


が。そんな選手の気持ちを知ってかしらずか、山崎選手に対する誤誘導。

過去にも誤誘導のあった試合があったらしい。

俺は思うのだが、誤誘導があるなら、競技場へ入れる選手は襷をかけてもらっ
て、誘導員へ明示的に知らせる方法を取るとか。
競技場へ入るところに電光掲示板を立てて、中に入る人の番号を大きく表示さ
せるとか。
手立て、誤誘導への対策は、幾らでもあったはず。

F1なら無線やLAPやタイムを知らせるボードをスタート地点で出している
が、競歩もコーチ陣が選手にドリンクを渡すところでLAP数を知らせるよう
にするなどの配慮が必要なのでは無いだろうか?

地味な競技ゆえに視聴率や観客数が少ないから、予算出せない。ではなく、競
技運営側が仕事ができないなら、それに対する対策を行うべきだ。


自己ベストではなかったが、ディークス選手の感涙のゴール。
山崎選手が20~35kmの間、ずっと先頭集団に食いついていた事。
明石選手が、ペースの落ちた山崎選手を気遣ってペースメーカーを自ら買って
出ていたこと。

今回の世界陸上は目立たない印象だった中で、こういったドラマがあり見れた
事は、見れて本当に良かったと思った。





世界陸上>山崎“幻ゴール” 男子50キロ競歩で誘導ミス
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070901-00000030-mai-spo

男子50キロ競歩・結果
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/other/athletic/iaafwc/2007/data/results/m_50kmwalk.html