民間企業がやる間接税の導入でしかない

何でそう思うのかというと、岡田氏は
「10%のうち5%はグレーであるこのやり方を合法化するために、政治家を集めるための預託金として使う」
と言ったことに対してだ。

岡田氏は「結局、政治家は金でしか動かないから」と言った上で「せいぜい5億はないと法律はつくれない」と言っているようなもの。
コミケのような限りなく個人の場合は売上げは余り考えないが、中堅・大手のサークルや企業にとって売上げから10%もっていかれるなんて払いたくないと思うし、結局それは商品価格に転嫁されることになる。
400円の本が440円になりますと言って、ユーザーは納得するだろうか。買うだろうか。改定前の価格時と改定後の価格時で売上げは落ちることなく売れてくれるだろうか。


岡田氏の言っていることは論理性あるのだが、非現実的なケースが多いように感じる。

先日の放送「金と女」のタイトルで恋愛論(女は彼氏3人持て、男は家族3つ持て論)を語っていたが、そこまで割り切れる人がいるなら多分今の世の中、恋愛と言うテーマのTVドラマはないと思う。


岡田氏の論理って、とにかく「物事が自然に流れるようにするには、どうすればいいか?」だ。
(俗っぽく言えば、楽して進むにはどうするか?を考える方法を言っている)
その時の様々な環境は取り除いて、あくまで自論に徹して話すという形が主体だ。だからコミケ通貨も恋愛論も、論理的、合理的。しかし異論、反論があったとき、その返しが弱くなってしまうという欠点があるように感じる。


コミケ通貨は、確かに原作者に金銭で還元するという意味では良いと思うが、エクセルにまとめて整理してというそんな簡単な処理ではない。どうしても原作者へ還元したいのなら、出展者に「出展料+著作権料」を支払ってもらったほうが遥かに簡単で、早い。
現在の出展料は2,000円だが、これに著作権料と預託寄付金を加算して3,500円にすればいい。5000円にしてもいいくらいだと俺は思うが、小中高生もコミケに出たいだろうから3,500円なら友達と割り勘にすれば払えない金額ではないと思う。
でも何より岡田氏の案は、過去と現在のコミケ主催団体から見れば到底受け入れられないものだと思う。何故なら上記のように本気で原作者還元や法整備のためだというなら、出展料や出展カタログの料金を大幅に変更することは可能だったはずだからだ。
岡田氏が言うようにコミケ参加者がそこに価値を見出しているから大枚をはたいて買い物しているはずだというのであれば、出展料が5000円、10,000円になったって参加したいはずだという考えに違和感はない。カタログは今は2500円だが、これを3,500円に値上げしたって欲しい人は買う。
つまりなにも新しいシステムを作ってまで料金回収を考える必要はない。

ついでに恋愛の話をいうと、確かに男女の成り立ちはそうかもしれないが、恋愛に対する考え方を一元化するのは無理があり過ぎる。
俺が捉えている恋愛は、一言で言えば「好み」だ。
赤色が好きな人は赤色を選ぶし、青色が好きな人は青色を選ぶ。自分が人気のない茶色だったら多くの異性から選ばれないし、服だとすれば在庫として残り、在庫処分で売られるか焼却処分されるのを待つだけになる。
恋愛というものごとこそ今は一般的になったが、それでも欧米のような恋愛は日本人には無理。
それよりも恋愛について、あまりに多くの人が恋愛至上主義を語りすぎ。そのほうが問題だと思う。


TPPに正式参加するかどうか分からないし、いつ発効するのかも分からない。TPPに加盟することが正式に決まれば二次創作が非常に困難になっていくのは明らかだろう。存続できたとしても、グレーだったところは白と黒で塗りつぶされていくはずだ。
昨年末、漫画家や作家が集まって自炊代行業者を訴えたが、作家たちが二次創作やTPPについて集会をして勉強会をやるべきだと思う。二次創作している人も集めて。


いずれにしても一人で動いて実らせられるような話ではない。



[参考元]
オタキング岡田斗司夫 「コミケには専用通貨を導入した方がいい」と語る | ニコニコニュース
< http://news.nicovideo.jp/watch/nw170891?marquee >