今後MMOは、どうなるのだろうか。

4Gamer.netで(MMO)(RPG)で検索したところ、547件が表示された。
日本ではサービスされてないものを含むし、同名タイトルの2、3...やマ
イナーバージョンも含まれての話かもしれないが、それでも500タイトルと
いうのは凄い話しだ。少なく見積もっても400タイトルは稼働中ということ
になる。


個人的に単純計算をしてみた。設定は以下の通り。
 月額利用料、1500円。
 人件費(GM派遣社員。1サーバー1名勤務で5サーバー運用。24時間有人運営、
  派遣社員を時給1800円とする)。
 ロイヤリティーは15%。
とした場合、最低でも16000アカウントの有料アカウントユーザーが必要
ということになる。これでも利益は月100万円にも満たない。


ちなみに2万アカウントユーザーがいたとしても、月利益は600万円ちょっと。

3万アカウントなら月利益が1800万円を越えるので、なんとかやっていけそう
に思えるが、実際には派遣社員とロイヤリティーだけではなく、自社社員の給
与や株主配当などの出費があるわけだから、2万アカウントでは赤字になる可
能性は高い。やはり最低3万アカウントは欲しいところだ。

ゲーム本体やサーバー構築やサーバー実機購入などの出費があるわけだから、
そうそう容易に立ちあげられる商売ではないと言える。



(なのにMMOを推し進める理由)

最初にソフト本体を開発しておけば、2年目以降は拡張ツール開発だけなので、
少額の開発費用で済むというのが利点なのだろう。

古いデータだが2007年6月現在、「World WARCRAFT」は全世界850万アカウント
で世界1位。当然、収入は億単位だ。
「World WARCRAFT」級になれば、何においても余裕がでるから次回作を視野に
入れながら開発もできる。1サーバー1担当ではなく2名付けるなど行き届い
たサポート体制も取れるようになる。



(しかし既に熟成期へ)

2004年頃はMMO自体が少なく黎明期と言えたが、日本国内サービスのMMO
は有名どころだけでも100タイトルを越える。
FinalFantasy11の販売開発元のスクウェアエニックスは、来期に新MMOを立
ち上げを予定しているなど、新規タイトルのリリースに余念がない。

年々、20代以下の人口が減っていることを考えれば、MMOに限らずゲームその
ものの需要が減って行くことは明白。しかもユーザーのMMO経験度も上がって
いるからユーザーの目も肥えてゆく。

いつの世もそうではあるが、生き残るのは本当につらくなっていくばかりになる
だろう。



MMOは生き残れる?)

スタンドアローンに戻るのは難しくなるとは思うが、逆に2004~2005年の時のよう
な繁栄はもうないと思う。

1つはディストリビューターや開発会社側が、長年BOTやRMTを放置してきた
ことがある。それなりに対処はしてきたのだろうが、本腰を入れだしたのは最近で
その間にRMT業界は肥えてきた。中華の闇組織も増え、処理しきれなくなってき
ている。

2つ目は、韓国でも据置き機の販売が本格的に始まっていることにある。
金額や台数レベルでは日本の比にもならず少ないが、Wii、PS3、XBOX360など
でもHD画像、高音質が自宅のテレビで容易に遊べる利点は、PCゲームとちがうイ
メージを提供できるはずだ。


生き残れるかどうかだが、俺個人の予想は、かなり限定されたタイトルのみ残ってい
ると言う感じになり、新規でタイトルを出しにくい分野になっていくのではないか?
と思う。

または、最初はユーザーがつくが1年経てば辞めてゆくユーザーが急激に増えてくる
といったことになるのが定着してゆくかもしれないと思う。

前から言っているが同じMMOを何年も続けるべきではないと、MMOヘビーユーザー
の俺がそう思い始めているからだ。
どんなに遊んでも1年。それ以上続けても、時間の浪費、お金の浪費になるだけにな
るのではと感じている部分があるからだ。




いつものように脈略のない内容になってしまったが、迎えたこの熟成期のなかでどう
生き続けてゆくのか。MMO業界は真剣に考える時がきたことを認識すべきだと思う。